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【専務の景色】私の転職

2018年9月29日(土)

2018年10月、期待する若手社員がひとり退社することになった。

去る者を追わない、引きずらない、ピンチをチャンスに変えるのがJSPの流儀。

やせ我慢でも、気持ちよく見送り、今後の活躍を祈ろうと思う。

そういえば、私も転職してきたクチだ。

私の転職はもう22年も前になる。決断したのは1996年、28歳の春だった。

どんな思いで転職を決断し、それをいまどう評価しているのだろう。

 

 

大学を卒業した1990年、私は大きな苦労もなく大手企業に就職できた。

時代はバブル景気の終期。就職戦線は完全な売り手市場。

そのわずか一年後、一瞬にしてバブルがはじけようとは誰も予想しておらず、多くの企業が大量採用する時代だった。

 

当時も転職はさほど珍しいことではなかったが、一方で終身雇用、年功序列という社会観念も根強くあった。

私もその会社で定年を迎えるつもりだった。

 

私はその会社で6年と5か月お世話になった。

その会社では、多くのことを学び、貴重な経験をさせてもらった。いまでも感謝している。

仕事を覚える環境は抜群だった。上司や先輩はゆっくり丁寧に仕事を教えくれた。会社の研修プログラムでは、語学やパソコン、貿易実務など、専門の講師から学ぶことができた。会社は何もできない自分に莫大な費用を掛け、何度も海外出張に行かせてくれた。

上司にも同僚にも恵まれ職場での居心地は悪くなかった。

給与、手当て、休暇制度、福利厚生など、手厚い待遇に恐縮するほどだった。

今振り返っても素晴らしい環境だったと思う。

 

それでも私は転職を決断した。

 

転職の理由は何だったのか?

 

転職を考えるようになったのは入社から5年ほど経ったころだったと思う。

社会人として5年も働くといろんなことが分かってくる。

 

居心地はいいが、充実感や達成感に飢えていること。

仕事への情熱や責任感において周囲と温度差があること。

自分は正義感が強く、融通が利かないタイプであること。

好戦的であること。

この会社では偉くなれそうにないこと。

このままではBMWに乗ることはできないこと。

 

「軌道修正しなくていいのか?」 漠然と考えるようになっていた。

 

そして転職を決断させたものが結婚とJSP。

結婚を意識する相手が現れた。結婚したら転職はできないと思っていた。そして悩みに悩み抜いて終に転職の決断をした。もしその時、結婚の話しがなければ、ズルズル決断を先延ばしにして、機を逸していたかも知れない。

同時に実兄が経営するJSPという会社に興味を持っていた。もしJSPがなければ、転職を決断できなかった。

 

50年余りの人生の中で、もっとも悩んだのがこの転職を決断した時だと思う。

会社を辞めたい理由は何か。

それは現実逃避ではないだろうか。

新しい職場に自分のやりたい仕事はあるだろうか。

大企業の安定を捨てていくほどの価値はあるだろうか。

家族に大きな苦労をさせることにならないだろうか。

将来この選択を後悔しないだろうか。

 

いま思えば、悩んだというより気持ちを整理する時間だったようにも思える。

転職を諦める選択肢はなかった。

 

この転職は正解だったのか?

 

転職して22年経った現在、私はやりたい仕事に囲まれ、過分なほどの評価をもらっている。

もちろんこの転職を微塵も後悔していない。

(ただ転職しなかった自分の人生には多少興味がある。)

 

転職を決断したのは自分。

離れようとする会社を選んだのも自分。

新天地として働く会社を選んだのも自分。

これからどう生きるか考えるのも自分。

すべて自己責任。

私には覚悟があった。

そしてたくさんの努力をした。

 

これが私の転職。

この転職が私の人生を大きく変えたのは間違いない。

そしてこの転職を後悔していない自分は本当に幸運だと思う。

おわり

 

[本日の写真]
映画「響-HIBIKI」のポスター。
私は今月2作品の映画を劇場で見た。
ひとつはこちらの「響」。もうひとつは「カメラを止めるな」。
邦画はあまり見ないが、「カメラを止めるな」はあまりに話題になっていたので見た。
「響」は、映画宣伝のためバラエティ番組に出演していた主役の女優に興味を持ったので見た。
「カメラを止めるな」は、面白い映画だとは思うが、私にとって平凡だった。
一方で「響」はとっても面白かった。主人公のキャラクターと演技力が良かったと思う。
主人公を演じたのは欅坂46の平手友梨奈さん。原作者の指名で主役に抜擢されたそうだ。
17歳アイドル、映画初主演にして、監督に脚本がつまらないと注文を付けたらしい。
私が好きになりそうなヤツだ。
女優としての真価は2作目以降に掛かっていると思うが、彼女はこの仕事で大きな財産を築いたと思う。
出会ったのは幸運だったかも知れないが、モノにしたのはひとえに彼女の才能と努力。私はこの作品を見てそう思った。

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